こちらの方のブログを見て

kaunet2010-09-04




最近ご無沙汰のこちらの方のブログを見て、思い出したことが

第13回伊豆文学賞 優秀賞 「守り氷」(小説)女性作家、富岡美子様(千葉県)の本

私の手元にあるんです。



再度読ませていただいて、皆様にも読んでいただきたく思いますので

森の図書館へ!

如何でしょうか、館長???

大正十二年九月一日、大地震が発生する。天城屋の奉公人次郎は、峠の氷室と氷池に被害がなく安堵する。それなのに、若旦那の平太は、天然氷造りはやめると言う。なぜ?

 平太の嫁が産気づく。難産で、氷が必要だが店には一つも無い。次郎は夢中で馬車を走らせ、氷室の守り氷を持ち出す。しかし、疲れた馬はびくとも動かない。そのとき、天城の峰から聞いたこともない遠吠えが……。

 氷を届けた次郎は、全てを売れとの命に背いたと首を言い渡される。平太の妹が必死でとりなし、病の親方に代り氷を造ることに。氷室をいっぱいにするように言われる。

 いい氷を造りたい。しかし、厳しい寒波はやってこない。やっと張った氷を汚す雪が降り続く。力尽き諦めかけたとき、木樵衆が雪かきを手伝いにきた。皆の力で、氷を造らせてもらっているのだと気付くが、氷の生長はピタリと止まる。これでは売り物にならない。

 親方に教わった造り方しか知らない次郎だが、氷を合わせるという方法に挑戦する。天城山の秘めたる力を信じて……。