味の箱舟

kaunet2007-11-19



(認定品)日本短角種



スローフード岩手
スローフード・フレンズ帯広
主な産地:岩手県岩泉町、山形村浄法寺町安代町青森県七戸町など南部藩の山村地域および北海道えりも町など南部藩の流れをくむ地域



日本短角種(短角牛、赤ベコ)は旧南部藩で飼われていた南部牛に由来する牛で、寒さに強く、放牧に適し、子育てが上手。日本で主流の黒毛和種が脂肪分の多い、いわゆる霜降りなのに対し、短角種は低脂肪で滋味のある肉を産する。母・子牛とも春から晩秋まで草地や林に放牧して子牛の育成と自然交配による繁殖を行い、冬期は里の農家で飼育される。牛肉輸入自由化以降、飼育頭数は大幅に減少し、日本の肉用牛総頭数の1%にも満たない。地域固有の歴史・文化・生活とも深くつながっている日本短角種への生産と消費への支援が強く望まれる。




味の箱舟とは」



各地方の伝統的かつ固有な在来品種や加工食品、伝統漁法による魚介類などのなかには、このままでは消えてしまうかもしれない、小さなつくり手による希少な食材がたくさんあります。



味の箱舟」(アルカ)プロジェクトとは、こうした食材を世界共通のガイドラインで選定し、プロモーション活動などの支援策によって、その生産や消費を守り、地域における食の多様性を守ろうというもの。大量生産・大量流通のなかで、世界を包み込もうとする「食の均質化」を「大洪水」に、未来の子供たちに残したい味を「箱舟」にたとえています。イタリアでは、すでに500以上の貴重な食材を「味の箱舟」に選定するなどして、取り組みを進めています。

 

 日本でも、2003年に第1回の「味の箱舟」の調査を全国の各協会にお願いしましたが、それから2年間、予算の確保や推進体制づくりなどに手間取り、文字通り“スロー”なスタートになりました。ようやく2005年の4月に、選定を行うための「味の箱舟」学術委員会を開くことができ、2005年12月に日本で初めての「味の箱舟」認定を公表させていただきました。今後も、取り組みをさらに本格化していきます。



 スローフードジャパンでは、「味の箱舟」の生まれる現場をみなさんに肌で感じてもらおうと、現地ツアーをはじめました。主催は、「味の箱舟」候補を推薦する協会です。わが土地こそは「味の箱舟」の宝庫、という協会は、どんどん手を挙げて下さい。



 このツアーは、旬のおいしさを味わい、当地の会員と交流しながら、生産現場を知ろうというもの。普段は口にできない希少な食材を味わえるのは、会員さんだけの特権です。また、各地に広がる協会間での交流を進めるキッカケの1つにもなるかもしれません。普通のツアーでは決して体験できない、味をめでるスローな旅。「味の箱舟」プロジェクトがわからないという会員さんも、ぜひ参加して下さい。



 今後も、「味の箱舟」プロジェクトに関連するいろいろなイベントを考えていきます。ぜひ、日本でも、真のローカリズムの風を吹かせながら、次々と「味の箱舟」を就航させていきましょう!!